歪ませるとベースが聴こえなくなる!

バンドに入った時に、ベースが聴こえない現象。

  • 埋もれる
  • 抜けない

と表現される現象ですが、これは…

基音がしっかり出ていない!

ことが原因ではないかと考えています。

 

基音とは?

例えば…ベースの4弦の開放Eは、41.2Hzが基音となります。82.4Hzや123.6Hzは、倍音。それぞれ、2倍音、3倍音と呼びます。

 

何が問題か?

Eを鳴らした時に基音がしっかり鳴らずに、2倍音(82.4Hz)が多い場合…

82.4Hzはギターの開放Eの基音です。

つまり、ギターの音に埋もれます!

 

3倍音の出過ぎ

次に3倍音がしっかり出て目立ってしまう場合…3倍音123.6Hzは、Bの音となります。

 

つまり、Eなのか?Bなのか?

どっちか聴き取れない!

ベースが何を弾いてるか分からない。

音程がボヤつくことになります。

 

歪みが倍音を強調する!

歪みエフェクター倍音を強調します。

あまりに歪ませすぎると、大切な基音より強調された倍音が出ることになります。

 

つまり、ベースを歪ませるとギターの音域と被ります。

 

ギターか?ベースか?区別つかないようになります。ギターにマスキングされます。埋もれます。

 

弾いてみたは例外

以前にも書きましたが、弾いてみた用の音作りと、バンド用の音作りは違います。

バンドと弾いてみたは、音作りが違います。 - SNSに書けないベース戯言集

ガンガンに歪ませて、めちゃくちゃカッコ良いベースの音作りをした場合…ベース単体なら問題ありません。バンドの場合には埋もれてしまいます。ギターにマスキングされます。

 

マチュアの演奏環境

プロが出演するようなステージと、アマチュアは環境が全く違います。

アマチュアバンドの現実 - SNSに書けないベース戯言集

 

私は元々ドラマーで、3桁以上はライブ経験があります。しかし、お客さんが50人も入れるかな?みたいな小さなお店が大半です。学校の教室くらいの大きさですね。

 

理由は、私たちでは何百人もお客さんを呼べないからです。集客できません。

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お店が小さいから、ステージ上の音がそのまま客席に届きます。

 

狭いステージ

マチュアバンドがライブをする会場は、小さいお店で、ステージも狭い場所がほとんどとなります。

 

そういった環境では…

  1. ステージがぎゅう詰めに狭い
  2. アンプの音が客席まで届く
  3. ロー(倍音)が回る

こんな状況になります。

 

大きなエフェクターボードは邪魔になり、輪郭のあるメリハリをつけたベースが映える環境となります。こだわって作った音よりも、アンプ直結ピック弾きの方が、良い感じになる場合がほとんどです。

 

以上ですが、歪ませると確かにカッコよく、ベースを歪ませたい気持ちはよく分かります。

 

しかし、バンドとしては、ベースは基音をしっかりと鳴らしたベースらしい音の方が良い結果になるのでは?と考えます。

 

ZOOM B1 Fourのセッティング

今回は、マルチエフェクターの設定を紹介します。機種は定番のZOOM 「B1 Four 」です。

 

欲張らない!

前回の記事で書いたように、ガッツリ音が変わるくらいエフェクトを掛けないのがコツです。ベースの音が別人?になるくらいにエフェクト掛けたい人は、マルチはやめた方が良いです。嘘くさくなります。

 

弾いてみた用

バンド演奏ではなく、自分だけ。ベースだけで演奏するなら、この方たちのセッティングを真似した方が間違いありません。

- YouTube

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ただ、この音作りは弾いてみた演奏用です。「一般的なアマチュアバンド(社会人バンド)」で音を出すと…。

 

ぜひ一度、バンドで試してみてください。

 

これはコンパクトエフェクターの場合も同じです。むしろ、アンプ直結の方がバンドに合う場合がほとんどです。

 

基本はアン直。補正程度にする。

エフェクター補正程度に使っています。

マルチエフェクターの使い方 - SNSに書けないベース戯言集

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  1. ZNR
  2. コンプ
  3. アンプ
  4. イコライザー

以上を使用していますが、どれも極端な音の変化をしない、「軽く」しか掛けません。

 

ZNR

ZNRは、ZOOMオリジナルのノイズリダクションで、めちゃくちゃ優秀です。

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ぶっちゃけ、ZNRとチューナーだけ使っても充分だと思います。

 

パッシブベース本体の外来ノイズを減らすために、一番最初に通しています。

 

ZNRの使い方

画像は、私のセッティングです。

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DETCT(ディテクト)は、ベース本体のノイズをカットしたい場合には「GTRIN」を選択します。「EFXIN」は、エフェクターが発するノイズをカットします。

 

Depth(デプス)は、ノイズをどれだけ減らしたいか?です。ガッツリ無くしたい場合には、100で大丈夫です。

 

THRSH(スレッショルド)は、ノイズカットが働く音量です。この数値を大きくする方がガッツリ効きますが、数値が大きいと「自分で鳴らした音までカット」してしまいます。

 

不自然になってしまいますから、私は最小の数値1にしています。実際は10から20くらいにしておけば大丈夫です。

 

Decay(ディケイ)は、音を消してしまうまでの速さです。私はTHRSHを最小に薄くかけてるため、瞬時に切れる0にしています。ノイズだけが、瞬間的に消える設定です。

 

歪みやリバーブ、コーラスみたいに音を伸ばすエフェクトを使う人は、この二つの数値は大きくしないと不自然にプツッ!と切れますから、気をつけてください。

 

コンプレッサー

最近は「Glam comp」を使用しています。理由は、原音とコンプのかかった音をミックス出来ること。それから、音が少し派手になります。

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オンオフで音量が変化しないように、ボリューム35にしています。ミックスは50です。

 

アンプ

アンプシュミレーターは、さりげない味付けに使ってます。私は「ベースマン」を使用しています。プレベのピック弾きと相性が良く、音の輪郭がスッキリするからです。

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低域はフラット。中域は250をほんの少し出します。250は、ベースの美味しい周波数です。

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高域もフラット。ゲインを下げます。

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コンプ同様に、オンオフで音量が変わらない様に調整しています。

 

イコライザー

これは、低域カット。ボーカルを邪魔する中域をカット。ベースには必要ない高域をカットする目的で使用しています。

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狭いスタジオや、小さな会場では低域が出過ぎてバスドラの音域と被るため、50を下げます。代わりに120を少しだけ上げてます。画像はプレベの場合です。ムスタングベースの場合には、もう少しバッサリ下げてしまいます。

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500と800を下げてスッキリさせます。私は、ベースが目立つことよりアンサンブルで混ざることを優先しています。ですから、この周波数は主役であるボーカルさんやギターに譲ります。音を出してみて、ボーカルが聴こえない場合には、もう少し800をカットします。代わりに、4.5kを少しだけ上げてます。

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10Kをカットします。

 

ちなみに、これはピック弾きのセッティングです。指弾きメインにする時は、ミドルをもう少し上げます。

 

 

まとめ

最後にもう一度、セッティング画像を紹介します。

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以上ですが、音楽に正解はありません。

一つの事例ですので、ご了承ください。

マルチエフェクターの使い方

今回は、使いこなせない人が割と多い「ベース用マルチエフェクターについてです。

 

最初にお断りしておきますが、

  • 私は基本的にベースを歪ませない人間
  • ZOOMのマルチエフェクターが対象

となります。

その上で参考になりましたら幸いです。

 

アンプ直結の補正

私は、アンプ直結が一番良い音だな!と感じる派の人間です。

 

ですから、エフェクターは次の用途で使用しています。

  1. ペダルチューナー
  2. ノイズを減らすこと
  3. コンプで整える
  4. アンプ
  5. イコライザー

 

ペダルチューナー

アン直の人はチューニングを…

  • クリップチューナーで合わせる
  • 耳で合わせる

このどちらかでしてます。

 

私自身は、クリップチューナーだけで行くのは少し心配です。特にムスタングベースは、チューニングがシビアなのです。

 

そして、耳でチューニング出来るような音感がありません。「Aちょうだい!」みたいに耳で合わせられたら良いのですが…できません。そのため、マルチをペダルチューナーとして使用しています。

 

ZOOM B1 fourに内蔵されているチューナーは、精度も良く、また視認性や操作性も良いため気に入っています。

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ノイズを減らすこと

パッシブのムスタングベース、プレベを使用しているため、ノイズゲート、そしてバッファーとして使用しています。

 

「ZNR」というノイズゲートは、非常に優秀で重宝しております。

 

コンプで整える

私はベースがあまり上手じゃないため、コンプに助けてもらっています。ピッキングの音量がムラになるのを補正するためです。

 

特にワンピックアップで暴れん坊なプレベムスタングベースですから、ピッキングの粗が見えやすい。バンドメンバーに迷惑をかけないように、コンプをかけて整えます。

 

アンプ

ベースマンを味付けに使ってます。

あんまり音が変わらない程度にゆるくです。

 

イコライザー

プレベムスタングベースのEQおよびブースターとして使用しています。

 

特にムスタングベースは低域がめちゃくちゃ出るため、ローカットをします。

 

歪み系は使わない

以上ですが、いわゆる歪みエフェクターをバンドでは使いません。

 

ベースを歪ませると音の芯が無くなります。

これはマルチじゃなく、サンズアンプやダークグラス、MXRとかでも同じです。好みの問題ですが、私は使わないです。

 

潔く、一種類だけ

曲によってエフェクターを使い分けたり、途中でブーストしたりみたいなことはしません。

 

それをやれる余裕がありません。

 

ピック弾きと指弾きで音を変える

曲によってピック弾きと、指弾きで音を変えています。

 

マルチエフェクターは、指弾きに合わせてイコライジングをしています。ピック弾きの時は、ベース本体のトーンを絞っています。

 

ライブ時の外音

D.Iに直接繋ぐライブの場合も、上記のセッティングで行きます。細かい音色は、PAさんにお任せします。

 

私みたいな素人がごちゃごちゃ音をいじるよりも、ライブハウスのPAさんの方が音作りが上手だからです。

 

つまり、ほとんどアンプ直結の人と変わらない感覚です。エフェクターは補助でしか使っていません。

 

音痩せ

私は、アンプ直結の音が一番良いと思う人間です。マルチに限らず、エフェクターを通すと音質劣化、音痩せする様に感じます。

 

また不自然に感じます。

厚化粧より、すっぴん派みたいな感じです。

 

欲張らないこと

マルチエフェクターを「使いこなせない」「音が良くない」と感じる人は、きっと欲張っていると思います。

 

歪みを二重に掛けたり、コーラスとか色々使えるだけ、山盛りに設定しているのではないでしょうか?

 

そこまでこだわる人、音色を変えたい人は、マルチではなく、エフェクターボードを用意した方が間違いないです。

 

なぜマルチ?

理由は前述した通りですが…

  1. 基本アン直派で補助に使いたい
  2. 荷物を少なくしたい
  3. セッティングに時間かけたくない
  4. 自分より主役(ボーカルやギター)に目立ってほしい

 

こういった理由です。

プリアンプやら、コンパクトエフェクターを買いあさった結果、「自分には必要ないな?」と悟りました。

機材沼!(2) - SNSに書けないベース戯言集

 

以上ですが、次回は具体的なセッティングを紹介させていただきます。

 

 

 

機材沼!(2)

今回は、ベースのエフェクターについてです。

 

エフェクター

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画像は…

過去に私が所有したエフェクターです。

今はZoomのマルチしか持ってません。

エフェクターも、機材沼になりやすいのですよ。

 

ベース用エフェクターの普及

私は元ドラマー。1999年から20014年まで、バンドでドラムを演奏していました。

 

しかし、エフェクターを使うベーシストさんとバンド活動をしたことがありません。10人以上の方とリズム隊を組みましたが、見事に全員アンプ直結でした。2024年現在、40歳から60歳の方たちです。

 

アラフィフ以上の人なら、たぶん全員納得されると思いますが、私たちが若い頃(2000年くらいまで)はベースはアンプ直結が多数派でした。

 

しかし、この10年くらいで一気にエフェクターが普及しました。たぶん、スラップ奏者が増えたこと、バンドではなく、1人で演奏する「弾いてみた」が流行ったことが関係あると推測しております。

 

その影響で、ベーシストのタイプが三分化されます。

  1. スラップ主体の弾いてみた奏者
  2. 指弾きのベーシスト
  3. ピック弾きメインのベーシスト

 

私は、3の人間に分類されます。

1の方が、エフェクターを多用する傾向にあります。2でジャズ系の人は、ほぼアン直ですね。

 

エフェクターを使わない選択

私自身も色々なエフェクター、主にプリアンプ(歪)を使いましたが、結局…

アンプ直が一番良いな!

そう感じるようになりました。

 

理由は、プレベムスタングの音が好きだからです。何も加工しない、そのままアンプから出る音が好きで、今のベースを使っています。

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まあ、エフェクターを多用するジャンルをやらないってのもあります。

 

割とアン直の人は多い

実際、私の周りのリアルなベーシスト。

8割がアンプ直結です。

過去にレッスンを受けた先生も、アン直のベーシストさんでした。40歳くらいの方です。

 

前述したように、最近若い子に流行りのギターみたいに歪ませるベースや、スラップ全開の曲をやらない人には、あまり必要ないのも事実です。

 

活動場所

私たちみたいな「おやじバンド」は、月一のスタジオ練習+飲み会。ライブは、ノルマのない小さな会場みたいなパターンがほとんどです。

(※お客さん呼べない、身内だけですから)

 

スタジオでは、アンプで音を調整。

ライブも、ステージ上のベースアンプから出る音が客席まで届きます。

 

たまにある対バンイベントでは、転換時間もないため、外音はPAさんにお任せします。

 

ですから、プロを目指す若い人たちみたいに、大きなエフェクターボードは出番がないのです。レコーディングもしませんから。

 

むしろ邪魔になってしまいます。

  1. 荷物が増える
  2. セッティングに時間がかかる

特に荷物が増えることは…おじさんには辛い。

 

マルチエフェクター

ですから、足元に置くのはマルチエフェクターで十分です。マルチは、とても便利で最高です。

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割とプロの方でも、マルチを使用される人が多くいます。寺沢功一さんとか。

 

また、海外のベーシストさんなんて、マルチ一つみたいな人が多かったり。しかもレジェンド級の人ほど機材がシンプルな傾向にあります。

 

利酒レベル

マルチは音質が良くないと言われる方もいますが、実際のバンド活動は、ギターやドラムの音が混ざり合って完成します。ベースだけの音じゃありません。
 
いわゆるアンサンブルに混ざると、音質…私の腐った耳では違いが分からないです。むしろ主張が強くないから、引っ込んでバンドに溶け込みます。

 

ベースとドラム(リズム隊)は裏方なんです。

主役であるボーカルを邪魔しない、控えめが、アマチュアバンドではちょうど良いのではないでしょうか?

 

マルチはオススメ!

アンプ直結でなく、マルチ一つは割と実用的でオススメです。

 

マルチエフェクターの使い方がよく分からないって方を聞きますが、欲張らないことがコツです。あくまでもアンプ直に補助がついた感じ?に解釈したら、めちゃくちゃ使える機材になります。

 

マルチエフェクターについては、また次回の記事で紹介します。

 

以上、機材沼シリーズでした。

機材沼!(1)

SNSを見ていると…

MNGであふれている!

 

MNG(マイニューギア)自体は、経済を回して楽器屋さんを活気づけるから、とても良いことだと思います。

 

ただ、沼にハマらないでくださいね!

 

楽器遍歴

私自身の楽器遍歴を晒します。

売っては買いを繰り返して勉強になりました!(強がり?)

 

  1. バッカス ジャズベース
  2. フジゲン ジャズベース
  3. ヒストリー プレベ
  4. フェンダーメキシコ プレベ
  5. フェルナンデス プレベ
  6. バッカス プレベ
  7. フェンダーUSA プレベ
  8. フェンダーUSA プレベ
  9. バッカス ジャズベース
  10. スクワイヤー ムスタングベース
  11. バッカス フレットレス
  12. Ibanez gsr180
  13. ダンエレクトロ
  14. ThreeDots プレベ
  15. フェンダーメキシコ プレベ
  16. ヤマハ BB734A
  17. ヤマハ TRBX604
  18. フェンダー日本製 プレベ
  19. レジェンド プレベ
  20. フェンダーメキシコ ムスタングベース
  21. バッカス ジャズベース
  22. ブロンコベース
  23. ヒストリー プレベ
  24. ヤマハ BB234
  25. フジゲン プレベ

 

…こんな遍歴です。

今手元にあるのは赤字ムスタングベースとフジゲンだけです。

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最終的に残ったのが、この二つでした。

 

何を使っても自分の音!

いきなり結論ですが、いくら良い楽器を使っても、不思議なことに音は変わりません!

 

たぶん客観的に音を聴ける人…

  • バンドメンバー
  • お客さん
  • 嫁さん

に意見を聞いたら、一目瞭然です。

間違いなく、「同じ」と言われます。

 

特にバンドメンバーからは、何が違うか分からない!と言われてショックを受けますから!(苦笑)

 

それくらい、楽器は関係ないのです。

 

機材沼に気をつけましょう!

ショートスケールについて

個人的に一番大好きなベースが、

ムスタングベースです!

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ムスタングベースについては、こちらで専門のブログをやっていますので気になる方はご覧ください↓

ムスタングベース友の会!」

ムスタングベース友の会!

 

ショートスケールの誤解

よくあるショートスケールに対する誤解を箇条書きします。

  • 低音が出ない
  • 音が軽い
  • 弾きやすい
  • 初心者向けの楽器

すべて間違いです!

 

  • ロングスケールより低音が出ます!
  • ぶっとくて重い音です!
  • 扱いにくい楽器です!
  • 上級者向けです!

 

詳しくは、「ムスタングベース友の会!」をご覧ください。

ムスタングベース友の会!

 

弦が選べない

ショートスケールに使えるベース弦は、ロングスケール用と違って種類が少ないです。

 

特にしっかりタイトな音を出すために、太めの弦を張りたい場合、選択肢がほとんどない。楽器店にも置いてないのです。

※私はサウンドハウスを利用しています。

 

  1. ロングスケール用を加工する
  2. テンション強いフラットワウンドを選ぶ
  3. テンションゆるいけどショートスケール専用弦で妥協する

三つの選択肢しかありません。

ロングスケール弦を加工する裏技! - ムスタングベース友の会!

 

ダウンチューニングが苦手

EADGのレギュラーチューニングなら問題ないのですが、ダウンチューニングは無理と言っても良いくらいダルダルになります。

 

半音下げが精一杯ですね。テンションゆるすぎて、何を弾いてるかが分からなくなります。だから、テンションの強いフラットワウンド弦を選ぶ人が多いと推測します。

 

ヘッド落ちしやすい

ボディが軽いため、バランスが悪くなります。

 

特に軽量な個体。

ムスタングベースで3.7キロ以下は、確実にヘッド落ちします。フェンダータイプなら、3.9キロは欲しいですね。私のムスタングベースは3.9キロです。あえて軽いのを避けました。

 

バイオリンベースとかになると100%、ヘッド落ちする覚悟が必要です。左手で持ち上げながら演奏することになります。

 

軽いベースが欲しい方には、サドウスキーをオススメします!

 

もしも、バンドで使うなら?

ショートスケールのベースは、十分にバンド活動でも使用できます。

 

ただし、工夫が必要となります。

 

ショートスケールの特性…

  • テンションがゆるく、倍音多め
  • 音が太く、輪郭がモヤつく

これを知って、対策する必要があります。

 

ロングスケールと比べると演奏技術、音作りの面で、かなりハードルが上がります。「ムスタングベース友の会!」でも紹介した様に、非常に扱いが難しい楽器です。上級者向けです。

ムスタングベースはバンドで使えるか? - ムスタングベース友の会!

 

自信がない人は…

ですから…

  1. どうしても、ショートスケールでやりたい!
  2. ショートスケールの癖を理解している!

そんな人にしか、オススメしません。

 

乗りこなす自身がない人は、ロングスケールを選択した方が無難です。プレベジャズベを選んだ方が、無難に良い音を出せます。

 

私自身もバンドでは、基本的にロングスケールのプレベを使用していますから。

 

乗りこなすには?

ショートスケールを乗りこなす方法は、この記事で書いています。

ショートスケールの弾き方 - ムスタングベース友の会!

 

簡単に説明すると…

  • ピック弾きメインにする
  • ギターの弾き方を参考にする
  • 太い弦を使用する(フラットワウンド)
  • カマボコ型の音作りをする

などとなります。

 

ショートスケールのベースは、どちらかと言うとギター寄りのベースです。運指はギターの運指の方がしっくりきますし、ピック弾きに最適。ギタリストが使うベースと言われるのは、確かにその通りです。

 

そして音色は、60年代、70年代のロック系。スリーピースみたいに、楽器が少ないバンドに最高なベースです!

 

ジャズやファンク系もいけます!

ブルースやオールディーズ、昭和歌謡曲には最高に合った音が出せます。

 

いなたい、どこまでもぶっとい低音が出るからです。

 

なぜ今風な音楽に合わないか?

逆に、現代的な音楽をやりたい人。

最近(今は2024年)流行りのJ-POPやアニソン系みたいな、ベースが歪んでドンシャリなジャンル。楽器の数が多いバンドでは、あまり向かない傾向です。

 

理由はショートスケールゆえに、テンションがゆるく、倍音が出ます。ホワーンとボヤけます。音が太く暖かい。中域がしっかり出る代わりに、高域が出ません。輪郭がモヤっとします。

 

ですから、最近の金属的な硬い音色。

歪むベース。

ドンシャリなスラップ。

シャープでハッキリした音を出す。

そのあたりが苦手な楽器です。

 

そういったジャンルをやりたい方は、ロングスケールのベースを選んだ方が間違いありません。

 

埋もれやすい

また、楽器がめちゃくちゃ多いバンドでは埋もれやすい傾向です。

 

具体的にはギター2本、キーボードがいるだけで「音域かぶり」します。他パートにマスキングされて聴こえなくなるんですよ

 

自分でも何弾いてるか、時々不安になる。ドラマー、ボーカルからもモヤついて聴こえにくい。ベースが聴こえないです。

 

ちなみにロングスケールは、テンションが強く倍音が抑制され高域が出るため、輪郭がハッキリした音が出ます。

 

楽器の隙間を潜り抜けて、埋もれにくい音が(特別な工夫をせずに)出せます。

 

弾いてみたは例外

上記は、あくまでもバンド演奏の場合です。

ですから、バンド活動をしていないショートスケール奏者の方には、イマイチ理解出来ない内容と思います。

 

自分だけの弾いてみた演奏など、ベース単体で音を出す分には、ちゃんと聴こえるのですよ。埋もれるとか無関係です。

 

しかし!バンドで音を出すと埋もれる!

ボリューム上げても、プリアンプでブーストしても聴こえにくくなります。不思議ですね。

 

バンド(特に楽器が多いバンド)の中では、他パートにマスキングされやすいのです。特にスタジオみたいな狭い部屋、小さなライブハウスでは、何を弾いてるか自分でも分からないくらいに聴こえなくなります。

 

スリーピース

逆に楽器が少ないバンド。

スリーピースだったり、アコースティックな編成のジャンルにはマッチします。

 

目的を間違えなければ、十分に使えます。

 

他パートのレベル

バンドのメンバー、特に同じ弦楽器であるギタリストさんの(音作りに対する)レベルが高い場合も例外となります。

 

具体的には…

ベースの音域をカットして譲る音作りができる人

ゆずりあい…ですね。

 

ローカットしてくれるギタリストさん。

ベースが埋もれない、目立つ音作りをしてくれるギタリストさんと組む場合は、ショートスケールでも大丈夫でしょう。

 

ですからプロのバンドだったり、録音ではショートスケールのベースも問題なく使えるのです。

 

ちなみに私がムスタングベースを使用していたバンドは、ギターさんの音作りを私がやってました。ベースが抜ける様に、ギターの中低域をバッサリカットする音作りをしていました。

 

まとめ

以上の様にショートスケールのベースは、実は扱いが難しく、上級者向けの楽器となります。

 

特に最近の音楽をやる場合に、音作りが大変です。良くも悪くも、オールドスクール。まあ、逆にオールディーズみたいなジャンルでは唯一無二に似合ってしまうベースです!

 

ですから、無難に行きたい人はロングスケールを選択した方が間違いありません。

アマチュアバンドはジャンルを選ぼう!

今回は、マチュアバンドにおける「ジャンル選択」について書きます。


実はジャンル一つで運命が大きく変わってしまうのです。

 

なかなか集まらないパート

メンバー募集を掛けた際に、なかなか見つからないパートがあります。

なんだと思いますか?

 

キーボードです!

実はドラムでもベースでもなく、キーボード奏者はほとんど見つからない。希少パートです。

 

ですから、キーボードやピアノがメインのジャンルはメンバー集めに苦労します。もしあなたがキーボード奏者なら、まさに「ひくてあまた」です。

 

メンバーが集まりやすいジャンル

それは、ギターがメインのロック系です。洋楽なら60年代から70年代。邦楽なら、いわゆる80年代のバンドブームに誕生したバンドのカバーや、歌謡曲です。

 

理由は、楽器編成も楽曲構成もシンプル。難易度も頑張れば手が届くレベル。そして何よりも「みんなが知っている」からです。

 

メンバーが集まらないジャンル

逆に、前述したキーボードがメインのジャンルや、超絶技巧が要求されるジャンル、ボーカルがめちゃくちゃ特殊で、常人には歌えないバンドのカバーなんかもメンバー集めに苦労します。

 

メンバーが集まらない=スタートラインに立てないわけです。

 

理想よりも現実を選ぶことが、アマチュアバンドには必要だと考えます。

 

うまくいくジャンル

それは、誰でも知ってる人気のある曲を演奏するコピーバンドです。

 

ただ、選曲をしっかり考えないと大変です。

  • ボーカルがめちゃくちゃ難しい
  • 超絶速弾きギター(ベース)
  • 超絶ドラム

曲が完成せずに終わってしまいます。

 

コピーバンドは活動しやすい

ちょっとしたイベントや、小さなライブ会場では、コピーバンドは出演しやすいです。

 

ライブ出演できない

矛盾するようですが、大きなライブハウスは、コピーやカバーバンドがNGで、オリジナルバンドしか出演出来ない場所もあるから注意してください。

 

同じ目的の人たちとバンドする

例えばメンバーの中に…

  1. 趣味として気楽にバンドしたい人
  2. プロ並に上手くなりたい人

…がいたとします。

 

間違いなく、上手くいきません。

 

特に2の人には物足りなく感じますから、必ず行き違いが発生します。

 

上手くなりたい人は、頑張ってプロ嗜好のバンドに参加することをオススメします。

 

方向性が同じ人たちとバンドをする。

当たり前ですが、大切です。

 

メンバー募集は明確に

例えば…

「バンドメンバーを募集します!人柄重視で技術、年齢は問いません。曲はとりあえずコピーをしながら、いずれはオリジナルをやりたいです。選曲はメンバーが揃ってから決めましょう!」

みたいな募集記事。

 

失敗する確率が高いです。

 

まとめ

バンドのジャンル選択で、ライブ出演の方向性が変わってきます。運命が変わります。

 

ですから、先を見越してジャンルや選曲を行うことが、バンドの明暗を決めることでしょう。

 

また、何よりも「背伸びしない」こと。

これがアマチュアバンドには大切です。

 

マチュアバンドは、背伸びしない。

熱くなりすぎない。

ゆるいことが長続きさせるポイントです。