弦による音色の違い。
そして太さの選び方も、いろいろです。
とても未開拓で曖昧な世界だと思います。
- 新しい弦が良い
- 古い弦(死に弦)が良い
- 太い弦が良い
- 細い弦が良い
…などバラバラ。
ある人にとってお気に入りの弦が、違う人にはイマイチな弦であったり。レビューも参考になりません。
これは、なぜなのか?
深く考えたことはありますか?
楽器屋さんや講師、プロのミュージシャンに弦のオススメを質問しても必ず曖昧な返事しか返ってきません。
きっと科学的、物理的に検証されていない分野だと察しました。
今回は、弦の太さ(張力)による音色の違いについて、考察させていただきます。
1)ジャンルによって違う
例えばジャズとロック、これだけでもベースに求められる音色が違います。
また、演奏スタイルによっても変わります。
スラップメインの人と、ピック弾きメインの人は真逆じゃないか?と最近では感じます。
2)出したい音によって違う
よくある間違いに…
- 細い弦は音が細い
- 太い弦は音が太い
があります。
正解は…
- 張力の弱い弦は、倍音が多く出る
- 張力の強い弦は、基音がしっかり出る
となります。
倍音が多く出る弦はローが出ます。音の輪郭がボヤけます。基音がしっかり出る弦は中高域が出て、音の輪郭がハッキリします。
その現象を音が細い、太いと、ある意味で真逆に感じている方が多くいます。
3)張力の弱い弦
張力が弱い弦、つまり細い弦のことです。
弦の張力が弱いと、揺れやすくなります。
弦の振幅が大きくなります。
すると倍音が多く出る結果となります。
これは、歪ませたい人には良い条件となります。
代わりに、音程がボヤけます。
この現象を「音が細い」と表現する人がたくさんいますが、むしろファットに、太くなります。
倍音とは、Eの音を鳴らした時にBの音が同時に鳴ります。このBを倍音(3倍音)と呼びます。
4)張力の強い弦
張力が強い弦、つまり太い弦です。
太い弦は、弦がルーズに揺れません。
そのため「基音」がしっかり出ます。
輪郭が出て、音程がハッキリします。
これは、例えばフラットワウンド弦なども同じ理屈となり、倍音が少なくなるため音程がハッキリします。
逆に、歪みにくくなります。
5)スラップメインの人
ここからは演奏性を基準に解説します。
スラップをする人は、張力の弱い細い弦が向いています。特にサムをする低音弦(4弦、3弦)が細い方が弾きやすいでしょう。
理由は、弦が揺れやすいから。
ですから、スラップメインのベーシストさんには…40-95や45-100といった低音弦が細いゲージが人気あります。
先にも説明した様に、細い弦は倍音が出て歪ませやすくなります。
しかし、この弦はピック弾きメインの人には弾きにくい場合もあります。
6)ピック弾きメインの人
ピック弾きメインの人には、4弦がしっかりした弦の方が演奏しやすいです。
具体的には、105か110といった太めの弦です。理由は弦が大きく揺れない(暴れない)方が、コントロールしやすいためです。
どうしてもベース弦は、4弦だけが緩くなる傾向があるため、例えば1弦が45なら4弦が110で同じくらいのバランス(張力)になります。
本当は40-105みたいな弦があれば最高なのですが、市販されていません。
ただし、ギターみたいに歪ませたい人の場合には、細い弦もありだと思います。その代わり、音程がボヤけた芯がない音になってしまいます。
7)指弾きメインの人
今ベースを弾く人の多数派が、この指弾きだと思います。また指弾きの人は、スラップもする方が多いです。
従って、弦の選び方もスラップメインの方と同じ傾向にありますが、「スラップはほとんどやらない」人には、40-100、45-105がバランスが良くてオススメです。
8)ショートスケールの場合
ムスタングベースなどのショートスケールは、弦の張力が弱い傾向にあります。
ですから太い弦、特に4弦がしっかりした弦を選ばないと音程がボヤけます。
オススメは、45-110か、フラットワウンドです。
これも歪ませたい人には、逆に細い弦で暴れさせるケースも考えられます。
9)楽器の状態によって違う
ネックがすぐに動いてしまう楽器、デリケートな楽器の場合、張力が弱い弦を選択した方が安全です。
弦をゆるめる?ゆるめない問題にも繋がりますが、ネックが反ってしまう楽器は弱い楽器です。…というか、売られているベースのほとんどが弱いのが現実です。
心配な方には、40-100か、バランスドテンションという弦をオススメします。
10)交換頻度
世の中には、毎日のように弦交換される方もいます。逆に何年も換えない人もいます。
これなのですが、いわゆるスラップする人は新しい弦を好まれます。理由は高域が出るからです。
弦は古くなると、高域が出なくなります。
ジャンルによっては、この高域が出ない弦を好まれる人もいます。
しかし、これは金属で出来ているための劣化です。酸化して、目で見えなくても錆が発生します。あまりに錆た弦を使用することは、フレットが減る原因にもなりますから、せめて半年に一度は交換した方が良いでしょう。
ちなみにリペア屋さん的には、2週間で交換して欲しいそうです。