個人的に一番大好きなベースが、
ムスタングベースです!
ムスタングベースについては、こちらで専門のブログをやっていますので気になる方はご覧ください↓
「ムスタングベース友の会!」
ショートスケールの誤解
よくあるショートスケールに対する誤解を箇条書きします。
- 低音が出ない
- 音が軽い
- 弾きやすい
- 初心者向けの楽器
すべて間違いです!
- ロングスケールより低音が出ます!
- ぶっとくて重い音です!
- 扱いにくい楽器です!
- 上級者向けです!
詳しくは、「ムスタングベース友の会!」をご覧ください。
弦が選べない
ショートスケールに使えるベース弦は、ロングスケール用と違って種類が少ないです。
特にしっかりタイトな音を出すために、太めの弦を張りたい場合、選択肢がほとんどない。楽器店にも置いてないのです。
※私はサウンドハウスを利用しています。
- ロングスケール用を加工する
- テンション強いフラットワウンドを選ぶ
- テンションゆるいけどショートスケール専用弦で妥協する
三つの選択肢しかありません。
ロングスケール弦を加工する裏技! - ムスタングベース友の会!
ダウンチューニングが苦手
EADGのレギュラーチューニングなら問題ないのですが、ダウンチューニングは無理と言っても良いくらいダルダルになります。
半音下げが精一杯ですね。テンションゆるすぎて、何を弾いてるかが分からなくなります。だから、テンションの強いフラットワウンド弦を選ぶ人が多いと推測します。
ヘッド落ちしやすい
ボディが軽いため、バランスが悪くなります。
特に軽量な個体。
ムスタングベースで3.7キロ以下は、確実にヘッド落ちします。フェンダータイプなら、3.9キロは欲しいですね。私のムスタングベースは3.9キロです。あえて軽いのを避けました。
バイオリンベースとかになると100%、ヘッド落ちする覚悟が必要です。左手で持ち上げながら演奏することになります。
軽いベースが欲しい方には、サドウスキーをオススメします!
もしも、バンドで使うなら?
ショートスケールのベースは、十分にバンド活動でも使用できます。
ただし、工夫が必要となります。
ショートスケールの特性…
- テンションがゆるく、倍音多め
- 音が太く、輪郭がモヤつく
これを知って、対策する必要があります。
ロングスケールと比べると演奏技術、音作りの面で、かなりハードルが上がります。「ムスタングベース友の会!」でも紹介した様に、非常に扱いが難しい楽器です。上級者向けです。
ムスタングベースはバンドで使えるか? - ムスタングベース友の会!
自信がない人は…
ですから…
- どうしても、ショートスケールでやりたい!
- ショートスケールの癖を理解している!
そんな人にしか、オススメしません。
乗りこなす自身がない人は、ロングスケールを選択した方が無難です。プレベかジャズベを選んだ方が、無難に良い音を出せます。
私自身もバンドでは、基本的にロングスケールのプレベを使用していますから。
乗りこなすには?
ショートスケールを乗りこなす方法は、この記事で書いています。
簡単に説明すると…
- ピック弾きメインにする
- ギターの弾き方を参考にする
- 太い弦を使用する(フラットワウンド)
- カマボコ型の音作りをする
などとなります。
ショートスケールのベースは、どちらかと言うとギター寄りのベースです。運指はギターの運指の方がしっくりきますし、ピック弾きに最適。ギタリストが使うベースと言われるのは、確かにその通りです。
そして音色は、60年代、70年代のロック系。スリーピースみたいに、楽器が少ないバンドに最高なベースです!
ジャズやファンク系もいけます!
ブルースやオールディーズ、昭和歌謡曲には最高に合った音が出せます。
いなたい、どこまでもぶっとい低音が出るからです。
なぜ今風な音楽に合わないか?
逆に、現代的な音楽をやりたい人。
最近(今は2024年)流行りのJ-POPやアニソン系みたいな、ベースが歪んでドンシャリなジャンル。楽器の数が多いバンドでは、あまり向かない傾向です。
理由はショートスケールゆえに、テンションがゆるく、倍音が出ます。ホワーンとボヤけます。音が太く暖かい。中域がしっかり出る代わりに、高域が出ません。輪郭がモヤっとします。
ですから、最近の金属的な硬い音色。
歪むベース。
ドンシャリなスラップ。
シャープでハッキリした音を出す。
そのあたりが苦手な楽器です。
そういったジャンルをやりたい方は、ロングスケールのベースを選んだ方が間違いありません。
埋もれやすい
また、楽器がめちゃくちゃ多いバンドでは埋もれやすい傾向です。
具体的にはギター2本、キーボードがいるだけで「音域かぶり」します。他パートにマスキングされて聴こえなくなるんですよ
自分でも何弾いてるか、時々不安になる。ドラマー、ボーカルからもモヤついて聴こえにくい。ベースが聴こえないです。
ちなみにロングスケールは、テンションが強く倍音が抑制され高域が出るため、輪郭がハッキリした音が出ます。
楽器の隙間を潜り抜けて、埋もれにくい音が(特別な工夫をせずに)出せます。
弾いてみたは例外
上記は、あくまでもバンド演奏の場合です。
ですから、バンド活動をしていないショートスケール奏者の方には、イマイチ理解出来ない内容と思います。
自分だけの弾いてみた演奏など、ベース単体で音を出す分には、ちゃんと聴こえるのですよ。埋もれるとか無関係です。
しかし!バンドで音を出すと埋もれる!
ボリューム上げても、プリアンプでブーストしても聴こえにくくなります。不思議ですね。
バンド(特に楽器が多いバンド)の中では、他パートにマスキングされやすいのです。特にスタジオみたいな狭い部屋、小さなライブハウスでは、何を弾いてるか自分でも分からないくらいに聴こえなくなります。
スリーピース
逆に楽器が少ないバンド。
スリーピースだったり、アコースティックな編成のジャンルにはマッチします。
目的を間違えなければ、十分に使えます。
他パートのレベル
バンドのメンバー、特に同じ弦楽器であるギタリストさんの(音作りに対する)レベルが高い場合も例外となります。
具体的には…
ベースの音域をカットして譲る音作りができる人
ゆずりあい…ですね。
ローカットしてくれるギタリストさん。
ベースが埋もれない、目立つ音作りをしてくれるギタリストさんと組む場合は、ショートスケールでも大丈夫でしょう。
ですからプロのバンドだったり、録音ではショートスケールのベースも問題なく使えるのです。
ちなみに私がムスタングベースを使用していたバンドは、ギターさんの音作りを私がやってました。ベースが抜ける様に、ギターの中低域をバッサリカットする音作りをしていました。
まとめ
以上の様にショートスケールのベースは、実は扱いが難しく、上級者向けの楽器となります。
特に最近の音楽をやる場合に、音作りが大変です。良くも悪くも、オールドスクール。まあ、逆にオールディーズみたいなジャンルでは唯一無二に似合ってしまうベースです!
ですから、無難に行きたい人はロングスケールを選択した方が間違いありません。